おうちが出来るまでにやること ~第250話

住まいづくりのご希望をうかがうと「家事を効率的にこなしたい」というお話がでてくることがあります。
共働きのご夫婦だけでなく、専業主婦の方でも趣味やボランティア活動のために時間を有効に使いたいという方もいらっしゃいますし、そうでなくても、水廻りをまとめて効率的な家事動線を工夫することは、間取りを考えるうえでひとつのポイントとなっています。
今回は家事のなかでも掃除、掃除のなかでも掃除機かけについて考えてみましょう。

掃除といえば掃除機をかけることだと、ほとんどの方がお考えになるでしょう。
それほど掃除機の普及率は高いわけですが、カーペット敷の床が少なくなってフローリング張の床が増えてくるにしたがい、掃除機の出番は減ってきているようです。
ペーパーモップという使い捨てのフローリング床用紙雑巾 (?) が出回ってきたせいでしょうか。
確かにあの重い掃除機を引っぱり回すよりは、ペーパーモップでサッとふくだけのほうが楽ですね。
軽くなったとはいえ、掃除機を引っぱり回すのは結構な重労働です。
でも、掃除機が手軽に使えるようにスタンバイできていれば、家族の誰もがもっと気軽に掃除機を手に取るようになるのではありませんか。

掃除機はすぐに使える状態で、できれば各階毎に取り出しやすい場所にセッティングしておきたいものです。
本体にホースをつないで立てておくのが一般的な形だと思いますが、その状態ですっぽり入る収納を階毎につくっておきます。
玄関のすぐ脇なので自転車用の雨合羽などをしまっておくスペースが必要で、その隣にアイロン台やゴルフバッグ、掃除機など背丈があるものを収納することにしたものです。

さて、実際に掃除機をかけながら家中を移動するときは、コードの長さに応じて電源プラグを差し替えながら先へ進んでいきますね。
このとき部屋から部屋へ、廊下やホールを通らずに直接移動できる回遊型の間取りになっていれば、掃除機本体を持ちながら行き来しなくてすみます。
個室では無理ですが、LDKまわりでは家事がしやすいとして比較的よく見られる間取りです。

さらに、このときコンセントの位置がポイントになります。
電源プラグの差し替えが少なくてすむように考えて、コンセントの位置を決めましょう。
忘れがちなのが納戸や廊下、小屋裏ですが、これらの場所も掃除機はかけますし、場合によっては除湿機などを使うこともありますので、忘れずにコンセントを設けるようにしたいものです。
また、最近ではバリアフリーデザインということで、床の段差やドアの下枠がない家もふえてきました。
これが掃除機をたいへん動きやすくしています。
ドア枠のところで思いきり掃除機をひっぱって、ドア枠を傷つけたりしない、バリアフリーデザインでは、これがなくなりました。

お住まいになってからは、床になるべくものを置かないようにして、ダイニングの椅子などは動かしやすいように足元にフェルトを貼るなどすれば、より掃除機をかけやすい住まいになります。
掃除しやすいことが住まいづくりの大事な目標ではありませんが、毎日の掃除がしやすければ、住まいを清潔に保っておきやすく、汚れや傷なども目につきやすいのでメンテナンスにもつながります。
掃除というポイントから住まいづくりを考えてみることがあってもよいのではないでしょうか。

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